HHD’s blog

線路のある風景

旧国名の付く駅を訪ねる旅

旧国名の付く駅を訪ねる旅(甲斐大泉駅)

甲斐大泉駅 「塩尻ー篠ノ井ー小諸ー小淵沢ー塩尻」、私が勝手に「信州環状線」と呼んでいるルートを旅した。同行者は会社の同僚のN君。「青春18きっぷ」を使ったハードな旅だった。小海線は小諸から入ったのか小淵沢から入ったのか記憶がない。夏休み真っ盛…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(播磨下里駅)

播磨下里駅 同じ会社に勤める同僚のN君と訪れた。加古川から加古川線で粟生まで行き、北条線に乗り換えた。2両編成の気動車に揺られて着いた鄙びた無人駅だった。 N君は鉄道ファンとまではいかなかったが、興味はあったようで、2人でよく列車に乗った。…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(美作土居駅)

美作土居駅 春というよりも初夏の気候となった休日に出かけたのがこの駅への旅であった。姫路駅で姫新線の列車に乗り換え、上月駅でおりて歩き始めた。途中、兵庫県(播磨)と岡山県(美作)の県境を越えた。少し汗ばむ陽気だった。私は道路わきの草むらに座…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(武蔵五日市駅)

武蔵五日市駅 「武蔵」を冠する駅はいくつかあるが、私はこの武蔵五日市駅を選んだ。五日市線に乗ったことがないのと、終着駅である点に魅力を感じたからであった。しかしオールロングシートの通勤電車タイプの車両しか走らないこの路線は、魅力に乏しく、最…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(備前福河駅)

備前福河駅 この年の冬はひときわ寒かった。私は春の気配を少しでも感じたくて、3月に入ってから何度も旅にでた。一番初めに訪れたのがこの備前福河駅だった。播州赤穂駅で電車をおりて歩き始めた。ときおり薄日が射したが、肌にふれる風は冷たく、春の訪れ…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(陸奥沢辺駅)

陸奥沢辺駅 五能線は一度は乗ってみたいと思っていた路線だった。この日初めて乗ったが、車窓に広がる日本海は、山陰線からみる日本海の景色とは微妙に違う荒涼としたものであった。北国に自分が来ていることを実感させてくれる、そんな路線であった。 (陸…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(大隅横川駅→薩摩永野駅)

大隅横川駅→薩摩永野駅 この旅では肥薩線の大隅横川駅から宮之城線の薩摩永野駅までを歩いた。大阪から大隅横川駅までどういったルートで行ったのか記憶にない。そして大隅横川駅から薩摩永野駅までの道のりは結構長かったが、沿線の景色や天候などほとんど…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(伊賀上野駅)

伊賀上野駅 晩秋の休日、時計の針は午後を過ぎていたが、急に列車に乗りたくなって出かけた。奈良駅で亀山行のディーゼルカーに乗り換えるとにわかに旅情がかきたてられてきた。夕暮れ迫る伊賀上野駅から隣の佐那具駅まで歩いた。晩秋の日はまたたくまに暮れ…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(美濃神海駅)

美濃神海駅 大学を卒業して就職した信用金庫は、当時は週休二日ではなく、土曜日も半日であるが営業していた。しかし試用期間の3ケ月が過ぎると、月に1日、平日に休暇がもらえた。私は初めての平日の休暇を岐阜県の樽見線への旅に使った。前年の大学生活最後…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(丹後神崎駅)

丹後神崎駅 この年は3月も中旬を過ぎたのにいつまでも寒い日が続いていた。この旅は京都駅から山陰線の急行列車に乗ってスタートした。宮津線の東雲駅でおりて、目的地である次の丹後神崎駅を目指して歩き始めた。当時、NHKで「新夢千代日記」が放送され…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(遠江二俣駅)

遠江二俣駅 浜松駅でうなぎ弁当を買って、掛川駅から二俣線に乗った。浜名湖が見える区間はなく、車窓は平凡な景色の連続であった。一つ手前の上野部駅から歩いたが、冬枯れの荒涼とした景色しか覚えていない。けれども天竜川を眺めながら食べたうなぎ弁当は…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(日向八戸駅)

日向八戸駅 高千穂線は以前から気になっていた線だった。小学生であった頃から私は地図をみるのが好きだった。その当時この線は日之影線といってまだ高千穂まで開通していなかった。私が中学生になった頃に高千穂まで開通し、高千穂線となった。影待、川水流…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(石見都賀駅)

石見都賀駅 ゴールデンウィークの休暇を利用してはじめての三江線に乗りに行った。前日は三次のビジネスホテルに宿泊し、三次駅から三江線の列車に乗った。いつものように1駅歩いたのであるが、宇津井駅から石見都賀駅まで歩いたのか、その逆であったのか覚…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(常陸大子駅→磐城棚倉駅)

常陸大子駅→磐城棚倉駅 この当時、私の勤務していた東京のコンピューター関連の会社での仕事はハードであった。毎日、夜10時過ぎまで必ず会社にいた。そして週に一度は徹夜勤務があった。私の1ケ月の残業時間は100時間を超えるようになった。今、社会問題…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(上総興津駅→安房小湊駅)

上総興津駅→安房小湊駅 この当時、私は東京のコンピューター関連の会社に勤めていた。この旅の当日は大雨だった。この旅は房総半島を一周し、歩く距離も比較的長かったので、私は旅を延期しようかと考えたが、独身寮でじっとしているのも苦痛だったので出か…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(尾張一宮駅)

尾張一宮駅 この日は暑かった記憶がある。尾張一宮駅で写真を撮ったが、いつものように歩くのでもなく、物足りない旅で終わりそうな感じであった。そこで私は旅にアクセントをつけるため、帰りは名古屋から関西線を使うことにした。 亀山駅で奈良行の各駅停…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(羽前小松駅)

羽前小松駅 大阪は9月の中旬になっても残暑が続いていた。どこか涼しいところに行こうと考え、東北に向かった。米坂線の羽前小松駅を目指してとなりの犬川駅から歩き出した頃になると、夕暮れが迫っており気温が急速に下がってきた。半袖の軽装で出かけた私…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(加賀笠間駅)

加賀笠間駅 雪を見たくなって北国へ向かう旅に出た。大阪駅から乗った特急「雷鳥」が湖西線の蓬莱駅を通過するあたりから車窓に積雪がみられるようになった。敦賀を出ると雪はさらに深くなった。小松で「雷鳥」から各駅停車の電車に乗り換え、美川駅でおりて…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(讃岐相生駅→阿波大宮駅)

讃岐相生駅→阿波大宮駅 この当時、大阪に住んでいた私にとって、四国は近場のイメージが強くいつでも行ける場所であると考えていた。そのようなこともありなかなか出かけられないでいた。 この旅は高徳線の讃岐相生駅から、香川県と徳島県の県境をこえて、阿…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(越後川口駅)

越後川口駅 前日の夜に大阪駅発の夜行急行「きたぐに」に乗ってこの駅を目指した記憶がある。朝早い時間に着いたので、飯山線の列車の発車時刻まで何もすることがなかった私は、駅から近い魚野川の河川敷を散歩した。最初は気が付かなかったのであるが、その…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(安芸幸崎駅)

安芸幸崎駅 厳しかった冬もようやく終わりを告げて、満を持して出かけたのがこの旅だった。三原で新幹線から呉線の電車に乗り換えて、須波駅で降りていつものように歩き始めた。ついこの間までの寒さがウソのようなポカポカ陽気だった。おだやかな瀬戸の海が…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(備後落合駅→出雲坂根駅)

備後落合駅→出雲坂根駅 (備後落合駅ホ-ムに停車中の気動車) せっかくのゴールデンウイークの休日であったので無理をして出かけた記憶がある。というのも1週間ほど前に、体調を崩して血尿がでた。幸い血尿はすぐに止まったので体調はあまりすぐれなかった…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(三河川合駅)

三河川合駅 この日は米原付近の積雪のため、新幹線のダイヤが乱れていた。そのため、豊橋駅で飯田線の接続時間がギリギリとなり、ホームを走った記憶がある。飯田線に入ると、米原付近での雪がウソのような快晴であった。冬の澄み切った青空が車窓に広がって…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(和泉鳥取駅)

和泉鳥取駅 (和泉鳥取―山中渓を走る気動車急行列車) 朝晩は過ごしやすい季節になった9月の週末だった記憶がある。翌日は会社の同僚の結婚式が大阪市内であるため、実家には帰らずにこの駅を訪れた。天王寺駅で阪和線の電車に乗り換えてこの駅に着いたが、…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(但馬三江駅)

但馬三江駅 この頃の私は、正月休みは実家でのんびりと過ごすのが習慣となっていたが、せっかくの長い休みを利用しないのはもったいないと考え、旅にでた。豊岡駅前のビジネスホテルに荷物をおいて、私は城崎温泉の外湯に入りに行った。豊岡駅から乗ったのは…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(紀伊井田駅)

紀伊井田駅 この当時、天王寺発、新宮行の普通夜行列車が走っていた。私が乗った少し前まではこの列車には「はやたま」といった愛称が付けられて、普通車両だけでなく寝台車も連結されていた。私が乗ったときは寝台車は廃止され、列車の愛称名もなくなってい…

旧国名の付く駅を訪ねる旅(伊勢奥津駅)

伊勢奥津駅 今から30数年前、全国に散らばる旧国名の付く駅を訪ねる旅をした。最初におとずれたのが、三重県の名松線の終着駅である伊勢奥津駅だった。この日は小雨の降りしきる日だった。伊勢奥津の駅前は閑散としており、名張へ向かう国道を歩いてみた。…