HHD’s blog

線路のある風景

旧国名の付く駅を訪ねる旅(加賀笠間駅)

加賀笠間駅

 雪を見たくなって北国へ向かう旅に出た。大阪駅から乗った特急「雷鳥」が湖西線蓬莱駅を通過するあたりから車窓に積雪がみられるようになった。敦賀を出ると雪はさらに深くなった。小松で「雷鳥」から各駅停車の電車に乗り換え、美川駅でおりて、加賀笠間駅を目指して歩き始めた。駅前の小さな雑貨店の軒下に「つらら」が下がっていたのが記憶にある。道路はきれいに除雪されていたが、あたりはすべて白一色の世界だった。

  加賀笠間駅のホームに各駅停車の電車が入ってきた。外は寒いが車内は暖房が効いていて暖かい。窓際に座っている乗客が無防備に大きな口を開けて寝ていた。ホームで電車の発着を見届けていた駅員さんが私のほうを見てニヤッと笑って、「気持ちよさそうに寝とるな」と言った。寒い雪国の駅であったが、私はなんとなく暖かい気持ちになってこの電車に乗り込んだ。

 

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(美川ー加賀笠間 雪景色の中を走る特急「雷鳥」) (1986年1月15日撮影)