HHD’s blog

線路のある風景

たかはしさんち


 築46年の実家を2年前に売却した。母が老人ホームに入居したのに伴い空き家になっていた家を、この地区を開発して宅地分譲した大手住宅会社が地域住民のコミュニティの活性化を図るための施設を作るため、初めての試みとして私の実家を購入してくれた。母は最初は反対していたが、空き家で置いておくリスクの大きさを私が何度も説明し、ようやく売却に納得してくれた。

 改修工事は無事に終わったが、タイミングが悪くコロナ禍のためにまだ本格的には稼働していないとのことだった。地域住民の方がこの施設の名前を付けるときに、「高橋さんの家」が良いとの提案があったので、これを少しくずして親しみを込めて「たかはしさんち」にしたとのことを住宅会社の担当者からきいた。

 これから人口減少社会になり、空き家が増えてくるなどの社会問題が深刻になってきているが、このような試みがわずかではあるが地域住民のコミュニティの形成に役に立ってくれたら、母も満足ではないかと思った。