HHD’s blog

線路のある風景

旧国名の付く駅を訪ねる旅(筑前宮田駅)

筑前宮田駅

 この当時、東京本社での仕事はハードで毎日深夜までの勤務が続いていた。私は体調がすぐれず、尿に血が混じるようになった。前から気にはなっていたのだが、一度、腎臓の組織検査をするために私は休暇をとって神戸の実家の近くの病院に入院することになった。入院の手続きが少し手間取り、実際の入院まで1週間ほど時間が空くことになった。私は躊躇せずこの時間を利用して旅に出ることにした。もちろん会社には内緒であった。

 この旅の目的は九州に残る3駅を訪ねることだった。しかし本来の旅のための休暇でないため、会社に対して少し後ろめたい気持ちがあったためか、心から旅を楽しめなかった。

 この旅で最初に訪れたのが宮田線の終着駅である筑前宮田駅だった。筑豊本線勝野駅から宮田線の全線5.3㎞を歩いた。沿線の風景はあまり覚えていないが、九州の11月は気候的に暑くも寒くもなく歩くのにはちょうど良かった記憶がある。そんな宮田線であったが、1989年12月に廃止となりもう乗ることはできない。

 

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筑前宮田駅の駅舎)

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筑前宮田駅に停車中の単行気動車

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(1986年11月5日撮影)